返戻、査定の通知が支払基金や国保連合から医療機関に届くのは、だいたい前月請求分が5日ぐらいです。
しかし、中には半年以上前のレセプトに対して返戻や査定されていることがあります。
だいぶ遅くの通知になっていますが、それはいったいなぜなのでしょうか。
本記事では、医療事務員向けにその理由についてまとめました。
- 返戻・査定ななぜおきるのか
- なぜ時差があるのか
と思っている医療事務員さんは読んでいってくださいね。
1か月以上前の査定や返戻は保険者が審査した分
基本的には、支払基金や連合が審査したレセプトは、次の月には返戻、査定として通知がきます。
それ以上、後になって返戻や査定されるのは、保険者が審査をした分などです。
審査の感じとしては
前月分=支払基金、連合が審査した分
それより前=保険者が審査した分
といった感じでしょうか。
あくまで、イメージとしてにはなりますが。
レセプト提出後の流れ
返戻や査定されるまでのレセプトの流れとしては、診療翌月の10日までに提出したレセプトは、審査と計算業務を経て翌月の5日ごろまでに審査結果(増減点連絡書)が届き、同月の21日には医療機関の銀行口座に診療報酬が振り込まれます。
審査と計算業務を終えたレセプトは、診療翌々月の10日に保険者へ送付され、保険者は点検業者などに委託して減点になったものについては医療機関へ「再審査等支払調整通知表」によって通知されます。
医療機関がレセプトを提出してから「再審査等支払調整通知書」が届くのは早くて5カ月後になります。
なので、一般的に保険者からの返戻や査定は6ヵ月(約半年)以上を経過してから通知がくるようになっています。
保険者からの通知が遅れる理由
保険者の通知が遅れる原因は、保険者の点検の方法にあるようです。
- 保険者の多くは点検業者に依頼をして入念に再点検を行っていること。
- 同一患者のレセプトを数ヶ月まとめて時系列に点検(縦覧点検)
などの理由があります。
これらの理由から通知が遅くなってしまうようです。
返戻、査定の通知はいつまでに行う。という法的な決まりもないため保険者に対して、いつまでには通知してください。といえる権利は誰も持っていないといえます。
まとめ
初めて返戻や査定分を確認する場合、なぜこんなに時期に差があるんだろと疑問におもうかもしれません。
簡単にレセプト審査の流れをまとめると・・・
審査機関(支払基金、国保連合) ⇒ 保険者
といった感じで、支払基金と連合が審査した後に保険者もチェックを行うという、二重チェックしている感じなんですね。
ここら辺の時差で、通知も遅くなるということです。
合わせて読みたい