医事コラム

児童虐待の防止と医療機関の役割 虐待に気づいたら行うべきこととは

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児童虐待の防止については、平成12年11月の児童虐待防止法の施行後、国民の理解や関係者の意識の高まりにより、児童虐待防止に向けた取り組みは着実に進められていました。

しかし、現在も児童虐待の相談対応件数は増加傾向にあります。

 

児童虐待問題は、社会全体で早急に取り組むべき課題であり、疑わしい事例を発見した場合は、速やかに報告しなければいけません。

子供たちを守るということで、虐待に対する対応はとても重要になってきます。

 

そもそも、虐待がどういったものなのかを考え、医療機関としてなにができるか考えていきます。

 

児童虐待とは

児童虐待とは保護者が、18歳未満の児童に対して加える以下の行為です。

 

身体的虐待

児童の身体に外傷が生じ、または生じるおそれのある暴力を加えること。

性的虐待

児童にわいせつな行為をすること又はさせること。

ネグレクト

児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食、または長時間の放置、保護者以外の同居人による虐待等の放置など保護者としての監護を怠る事。

 

心理的虐待

児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力、その他児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

 

発見と通告の義務

学校、児童福祉施設、病院、その他児童の福祉に業務上関係のある団体、及び学校の教員、医師、保健師、助産師、看護師、歯科衛生士、弁護士さんが児童の福祉に職務上関係のある者は、児童虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、児童虐待の早期発見に努めなければなりません。

 

児童相談所等への通告

児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに市町村又は都道府県の設置する児童相談所福祉事務所へ通告しなければいけません。

※通告は電話(口頭)でも文章でもよく、文章の書式も特に定められてはいません。

 

虐待の確たる証拠がなくても疑いがあれば相談するように児童相談所では呼びかけています。

刑法の秘密漏えい罪など守秘義務の規定が法律で定められているが、児童虐待の通告によって医療関係者が守秘義務違反に問われることはまずありません。

 

医療機関の役割

医療機関の役割としては、

  1. 児童の治療
  2. 児童相談所への通告と相談
  3. その他、児童を取り巻くネットワークの一員として病状説明、アドバイス、カンファレンスに関わることが求められます。

病院として、一番初めにする事は単純で”治療”になります。

その中でおかしい、怪しいと思った場合は、ただちに通告をしなければいけません。

 

病院で治療するということは、児童虐待に気づいてあげられる数少ないチャンスです。

子供たちは、自分たちでは訴えることができないでしょう。

少しでも大人が親身になって話を聞き、観察することが重要になっていきます。

 

まとめ

自分に子供がいれば児童虐待なんてとんでもない!!と思うでしょうし、助けてあげなきゃ!!とうい気持ちになるでしょう。

しかし、そういった人ばかりではないのが現状です。

 

虐待が良くないこと、自分が虐待をしているとは思っていない親が虐待をしているので、そういった場合に、児童虐待が疑われるときは、感情で行動するのではなく名探偵コナンばりの観察力で、少しでも怪しいと思ったら、通報するよう心掛けていきたいですね。

 

 

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