医療事務の知識

『特定健診』と『情報提供』の違いとは?考え方で覚えやすくするポイント

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特定健診事業の一環として情報提供事業も併せて行っている医療機関も多いかと思います。

請求できるまでの知識が身についていれば、たいした問題ではないのですが、慣れるまでは、この“特定健診”と“情報提供”の違いについて混乱をしてしまうことが多いはずです。

 

今回は医療機関の取り扱いとして、2つの請求の違いについて詳しく書いていきます。

 

特定健診と情報提供の目的

特定健診と情報提供は、両方とも市町村への提出が最終目的になります。

しかし、医療機関の医事の請求で考えたときは、別のものと考えたほうがわかりやすいかもしれません。

 

特定健診

健康診断と同じで決められた項目をすべて実施しなければいけません(病院でいうところの電カルのセットオーダー等)。

基本項目全てを実施しなければ、特定検診として請求できません。

 

かかりつけ患者でも、新患でもこの条件は同じです。

“情報提供”という考えは一旦置いておき、“基本項目を実施する”ということを基本の考えとしてください。

病院の最終目的は、この検査項目すべてに結果を記入し市町村へ請求することです。

 

情報提供と間違えやすいとこ

同日にすべての基本項目を実施できれば、問題ありませんが、たまに“かかりつけ患者”で別々の日に各検査を行うことがあります。ここらへんが混乱をまねいてしまう原因のひとつかもしれません。

 

かかりつけの患者

元々、病院にある採血データと特定検診とかぶっている項目がある場合は、基本項目に対し足りない検査項目のみ実施する。

 

※特定検診として足りない検査項目を追加実施するとき

・特定検診のために追加で実施した検査項目は、医事コン側で削除し健保請求しないで、特定健診として請求。

・予定していた定期検査と併せて行う場合

定期検査は健保請求(元々、病院にある採血データとしての扱いの為)

特定検診のために実施した検査は削除

 

情報提供

元々、かかりつけの患者で採血を定期的に行っている場合は、採血データが病院にあります。

そのデータの中に、特定健診の項目と被っている項目も何個かでてきます。

 

そういった場合、患者の負担(採血)を減らすために情報提供という形で特定健診の代わり(特定健診とは別の物)として市町村へ採血データを送ることになります。

 

考え方としては、病院に元々あるデータを使ってということが前提のため、特定健診のために追加で採血や検査を行う事はしません

(※基本項目で足りない項目がある場合は、追加で検査をします。)

例えば・・・

病院にあるデータで検尿が足りなかった場合は基本項目に必要な項目が足りていないため、必須項目である検尿を行う必要性が有ります。

 

ただし、心電図が足りなくても心電図検査は必須項目ではないので、市町村に提出する情報提供の中には含まれません。

上記の考え方でいくと、病院に直近の心電図のデータがない場合、情報提供で市町村に送る情報としては、心電図は検査結果なしでの請求になります。

 

そうなると、精密な健診結果がでないのでは?と疑問になると思いますが・・・

その通りです!!

特定健診 OR 情報提供にするかというのは患者本人の意思で決定するものなのです。

 

まとめると

 

特定健診

検診結果 : 決められた項目を行うので正確な情報が得られる

採血   : 健保請求(定期採血)する検査とは別で、特定健診の為だけに採血検査を行わなければいけない

 

情報提供

健診結果  : 全ての検査を実施しないので、正確ではない可能性でてくる

採血    : 特定健診のために採血を改めて行う必要は無いが、足りない検査項目もでてくる

        (そうなった場合は、基本項目以外は追加しない)

 

両方のメリットデメリットを患者へ説明し、患者さんの要望にそった方法で健診をおこないます。

 

まあ、医療機関としてはできるだけ、特定検診のみで実施してもらったほうが単価も高いので収益には繋がってきます。

そこはできるだけ、患者さんへは情報提供は避けてもらい、特定健診として請求できるように誘導していくのも1つの手かもしれません。

 

情報提供となると、混乱してしまうかもしれませんが、基本的な考え方を理解していれば問題なく対応できるようになるでしょう。

 

結局は、最終目的である市町村へ請求ということができれば問題ないはずなので、そのことを念頭に対応していければよいかなと思います。

 

 

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