対応事例集

更生医療の意見書作成時の流れと注意点まとめ

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自立支援で更生医療を使う場合、手続きを行わなければいけません。

手続きに必要な書類の中には、医療機関で作成する医師の意見書というものがあります。

普通に治療の必要性等を記入していけばいいのですが、注意すべき点が何点かあり、間違えると更生医療の手続きが遅れてしまうこともあります。

アドバーグ
実際に私が指摘を受けて手続きが遅れたことがあります。

そうなると患者さんも医療機関も困ったことになるので、意見書を作成するうえでの注意点をまとめました。

 

医療の意見書の申請から受理されるまでの流れ

市町村に住んでいる人は役場へ、市や区に住んでいる方は市役所への提出になります。

病院もしくは患者本人が行う申請の流れとしてはこれだけでOKです。(患者さんから同意書を受け取って病院から役場へ提出することもある。)

ただ、提出後の流れとして、市町村の場合は意見書を受け取った後に“役場から県の身体障害者更生相談所へ”更生医療の受給資格があるかの判定の手続きを行います。

身体障害者更生相談所は、身体に障がいのある方々が補装具、更生医療、施設利用等の各種福祉サービスを適切に受けることができるように、医師等の専門職員を配置し、専門的・技術的立場から各種の相談業務や判定業務等を行っています。

身体障害者更生相談所 - 大分県ホームページ

市町村で提出する場合は、役場はあくまで“受付窓口的”な役割だけになっているようです。

役場から、県のほうへ提出し正式に受給できるか決定の判断がされるということです。

参考リンク 大分県ホームページ

 

身体障害者手帳は申請に必須

医療機関で更生医療の意見書を書くときは、身体障害者手帳の等級を記入する際は、○級OR申請中にチェックを入れ記入しないといけません。

なぜなら、更生医療を申請するのには、身体障害者手帳を所持しているということが必須条件だからです。

更生医療:身体障害者福祉法に基づき身体障害者手帳の交付を受けた者で、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる者(18歳以上)

厚生労働省ホームページより

 

身体障害者手帳を申請中の場合は?

①手帳の交付日

②市町村の受付日

③要否意見書の作成日

いずれかの日で一番遅い日以降を、更生医療の見込み期間として記載すること。

となっているようです。

注意ポイント

身体障害者手帳の交付日は実際に交付を受けた日or申請中の場合は、身体障害者更生相談所に意見書が到着した日が交付日として取り扱われるという事になっているようです。

これらは実際に私が役場から指摘されたことです。ただ、参考元を探したのですが、みつかりませんでした…公的な決まり事があり、市町村ごとにマニュアル・研修があるようです。

私の失敗例

更生医療を新規で利用される患者さんのケースです。

入院した日から更生医療受給の見込み期間として申請をしていました。このとき、障害者手帳の認定を受けていない状態だったため、障害者手帳の等級は『申請中』で提出しました。

身体障害者更生相談所で判定を受けた段階では、診断書手帳を保持していない状態だったので、『手帳を所持していない期間分は更生医療が適応されない。』との通知を受けました。

 

手帳申請中では更生医療が受理されないなら申請できないとしたほうがいいのでは?

実際に、私も抗議をしましたが、受け入れられませんでした。

全国的な決まり事なのかとも思いましたが、その情報源がみつからず、各地域によって方法が異なるのかもしれません。

私の場合は、①の手帳交付日が“申請中の人は身体障害者更生相談所に意見書が到着した日を障害者手帳が交付された日として取り扱う”という事で取り扱われたということでした。

この手帳の交付日に関しては、各市町村への確認が必要そうです。

 

受給開始期間が月の途中の場合は次の月から適応したほうが点数計算は楽

実際に更生医療の認定が月の途中だった場合は、月の途中からでも更生医療の適応となります。

しかし、実務では、月の途中から更生医療として計算するのはややこしいので、次の月から更生医療を適応させている医療機関が多いようです。

例えば、3月20日から認定されたとすると、更生医療での請求は4月からとか。

医療機関からしたら、トータルで入ってくる金額は変わらないので、更生医療で請求してもしなくても、そこまでの影響はないのです。

ただし、事前に更生医療を新規で申請すると決まっており、受給通知が届いていない場合は、月遅れ請求する医療機関もあるかもしれません。

そういったときに入院だと点数が大きいので収益的にダメージを受けてしまうかも。

あと、患者さんへの請求金額も変わってくるので事前の説明が必要そうです。

 

診療見込み期間と医師の記入日

この二つ日付の時系列には注意が必要です。

診療見込み期間は、医師の記入日より後の日付にならなければいけません。

例:見込み期間を3月20日~とした場合、医師の記入日は3月20日以前にならないといけません。

これが、医師の記入日が3月22日とか後になってしまうと『認めたのが、3月22日なら21日は必要なかったんじゃね?』的な感じで思われてしまうかもしれないからです。(あくまで個人的な表現です。)

一番無難なのは、診療見込み期間と医師の記入日を統一してしまうのが間違えなくてよいかと思われます。

 

検査日と医師の記入日

これも注意が必要です。

他院から転院してきたばかりで継続して更生医療を使用するときは、自院には検査結果がまだ無いと思います。

そうなった場合は、他院からの紹介状があると思うので、その検査結果から数値を記入していきます。

 

意見書の原傷病名は疑いでもOK

意外と知らない方もいるかもしれませんが、原傷病名に関しては確定病名でなく、“疑い病名”でもOKなんです。

というのも、診断書だったりすれば確定病名でなければいけません。

しかし、ここでは“意見書”というものなので、あくまで医師の意見という感じなので確定診断されたものでなくてもよいということです。

実際に『慢性糸球体腎炎の疑い』とかでも指摘を受けたことはないです。

あと、『不明』とかでもOKです。

他院から転院してきた場合、正確な情報が無いこともありますからね。

 

まとめ:とにかく日付には注意

今までの経験上、日付(時系列)関係で役場や県から間違いや指摘を受けることが多かったです。

なので、更生医療の申請に必要なものの把握と、その意味を理解したうえで日付を記入していかないと不備で訂正を求められ面倒になってきます。

定期的に更新している患者さんであれば問題ありませんが、新規の方は特に注意が必要です。

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