鎖骨又は肋骨骨折固定術 算定

〔PR〕 算定の実例集

鎖骨・肋骨骨折固定術の算定方法と固定帯固定との違いとは

鎖骨又は肋骨骨折固定術の算定方法と固定帯固定、固定帯加算との違いについて、医療事務向けに算定の方法をまとめてみました。

鎖骨又は肋骨骨折固定術の算定方法って、早見表や手引きなどを見てもページがあっちにいったり、こっちにいったりと分かりにくかったので簡単にしてみました。

また、図(フローチャート)も作ってみたのでわかりやすくなっていると思います。

アドバーグ
整形外科の算定が苦手な方は参考にされてください。

 

J001-3 鎖骨又は肋骨骨折固定術 500点の算定方法

算定方法は、鎖骨骨折と肋骨骨折を別々でみていきます。

たぶん、この方がわかりやすいと思います。

 

鎖骨骨折に対して

テーピングまたは鎖骨用ベルト等を用いて固定した場合に算定できます。

鎖骨用ベルト(クラビクルグレースなど)等の費用は所定点数に含まれます。

 

肋骨骨折に対して

テーピングを用いて固定した場合に算定できます。

 

なお、骨折がなく肋骨バンド(バストバンド、トラコバンド等)を用いて固定した場合は、『J119-2腰部又は胸部固定帯固定 35点』により算定します。この肋骨バンド等の費用については、『腰部、胸部又は頸部固定帯加算 170点』で算定します。

 

算定のポイント

鎖骨又は肋骨骨折固定術を算定する場合は『鎖骨骨折』『肋骨骨折』などの骨折の病名が必須になります。もし、これ以外の病名の場合は別の算定方法も考えられます。

骨折疑いや損傷などの“骨折”と入っていない病名は算定無理かも。

 

K004骨折非観血的整復術「3」1,440点の算定方法

鎖骨骨折、肋骨骨折の病名で、整復術が必要な場合はこっちの整復術を算定します。

鎖骨骨折、肋骨骨折の病名で、整復術が必要でない場合は上記の鎖骨又は肋骨骨折固定術 500点で算定します。

 

わかりやすくフローチャートで見てみる

それぞれの算定方法は上記のような形になりますが、図にするともっとわかりやすいかと思ったので作ってみました。

 

鎖骨又は肋骨骨折固定術 算定

イメージ的にはこんな感じになるんじゃないかなと思います。

 

鎖骨又は肋骨骨折固定術と固定帯加算は一緒に算定できる?

一緒には算定できません。気持ち的には肋骨固定術+固定帯加算で算定したいと思うところですが、『J200 腰部、胸部又は頸部固定帯加算 170点』 の項目に処置にあたってそれぞれの固定帯を給付する都度算定するとあります。

なので、下記のような取り扱いになってきます。

 

固定術で算定する場合

上記にあるようにテーピングで固定するため、固定帯を給付しないので算定条件に該当しません。

 

骨折非観血的整復術で算定する場合

手術に該当するので、それに付随する処置である固定帯固定及び固定帯加算は手術の所定点数に含まれるため算定できません。

 

胸部固定帯固定で算定する場合

これは算定できます。スタンダードに固定帯固定+加算という算定方法になります。

 

これらを踏まえると、固定帯加算を算定できる条件に該当するのが、固定帯固定だけということになります。

 

その算定方法ちょっと待って!

私はいままで、こんな感じで算定、請求を行っていなのですが、こちらのサイトを拝見したところ、整復術だけの算定では査定されたという記事を発見しました。

とても参考になったので、こちらも見た方がよいかもしれません。

鎖骨骨折に対する骨折非観血的整復術と鎖骨又は肋骨骨折固定術について

ギプスや副木固定などの固定具の算定も必要なようです。また、その場合コメント等も必要な場合があるようです。

 

地域差もあるから注意が必要

私の地域では、整復術だけで算定を受けたことがありません。ただ、数が圧倒的に少ないので、記憶にないだけかもしれませんが、それでも外来でする割合というのはほぼないと思っても良いかもしれません。

算定方法としてはこんな感じと思っておいて、請求の際は各医療機関ごとの判断が必要になってきます。

 

私自身も、最初の頃はここら辺の算定方法が良く分からなくて混乱していました。なので、初心者の方などにこの記事が少しでも役に立てば幸いです。

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  • この記事を書いた人

アドバーグ

未経験で医療事務に就職 ⇒ 一般企業 ⇒ 医療事務へ。ブラック企業を経てホワイト企業へ転職成功しました。現在は勤続10年、現役の医療事務員やっています。 刺激的な情報を発信したいと思いブログ運営中です。 犬より猫派です。 保有資格 ■診療報酬請求事務能力試験 ■医療事務認定実務者(R)試験

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