〔PR〕 労災関係まとめ

労災患者はリハビリ点数を減算しなくてよい根拠【ケースごとに解説】

通常の健保請求であれば、算定起算日からの日数や介護保険証を持っているかどうかで、減算対象になるのか、ならないのかが細かく決められています。

では、労災でリハビリを実施している人はどうでしょうか?

基本的に、労災は健保に準拠して算定するとありますので、算定起算日に応じて減算を行わなければいけないのでしょうか?

答えは、労災でリハビリテーションを行っている場合は、全てのケースにおいてリハビリ点数を算定する必要なない。という事です。

本記事では、医療事務関係の方に向けて、その根拠についてまとめてあります。

労災でのリハビリは減算対象にならない

労災でリハビリをしている場合、リハビリテーションの必要性及び、効果が認められるものについては、健保点数表における疾患別リハビリテーション料の各規定の注1のただし書きにかかわらず、健保点数表に定める標準的算定日数を超えても制限されることなく算定できる。

とありますが、では点数の減算についてはどうでしょうか。

※RIC 公益社団法人 労災保険情報センターの「労災診療費 算定実務講座」によると

健保点数表の疾患別リハビリテーション料の各規定の注4、注5及び注6(注5及び注6は脳血管疾患等リハビリテーション料、廃用症候群リハビリテーション料及び運動器リハビリテーション料に限る)については、労災では適応されません。

つまり、労災では各規定の注4~6については適応されないとあるので、労災患者の場合は、介護保険証を持っているからといってリハビリの点数が減算されるということはない、ということです。

ここからの注意

下記の文からは、脳血管リハビリテーションを例に書いてあります。

運動器リハも、廃用リハも内容は同じなので、算定日数だけ、それぞれに準じて考えてもらえればと思います。

「注4」【入院】算定期限を越えて、月に13単位、介護保険証を持っている場合

本文の規定に係らず、注1本文に規定する別に厚生労働大臣が定める患者に対して、必要があってそれぞれ発症、手術若しくは急性増悪又は最初に診断された日から180日を越えてリハビリテーションを行った場合は、1月13単位に限り算定できるものとする。この場合において、当該患者が要介護被保険者等である場合には、注1に規定する施設基準に係る区分に従い点数を算定する。

  1. 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)(1単位) 147点
  2. 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅱ)(1単位) 120点
  3. 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅲ)(1単位) 60点

通常、リハビリの算定基準を超えて(脳血管なら180日)リハビリを月に13単位算定する場合、なおかつ、介護保険証を持っている場合は、上記イ~ハのように減算しなければならない。

しかし、労災の場合、「注4」の減算は対象にならないと規定があるので、減算対象とならない。

すなわち、注4に該当するリハビリ点数でも、減算でずに算定できるということです。

「注5」【外来】算定期限を越えて、月に13単位、介護保険証を持っている場合

注4の場合において、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関以外の保険医療機関が、入院中の患者以外の患者(要介護被保険者等に限る。)に対して注4に規定するリハビリテーションを行った場合には、所定点数の100分の80に相当する点数により算定する。

注4に沿って、100分の80に減算すると

  1. 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)(1単位) 147点 →118点
  2. 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅱ)(1単位) 120点 →96点
  3. 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅲ)(1単位) 60点  →48点

健保で請求する場合は、上記の点数になる。

しかし、労災の場合、「注4」の減算は対象にならないと規定があるので、減算対象とならない。

すなわち、注5に該当するリハビリ点数でも、減算でずに算定できるということです。

「注6」目標設定等支援・管理料を算定していない、算定期限3分の1経過、介護保険証を持っている場合

本文に規定する別に厚生労働大臣が定める患者(要介護被保険者等に限る)に対して、それぞれ発症、手術日若しくは急性増悪又は最初に診断された日から60日を経過した後に、引き続きリハビリテーションを実施する場合において、過去3ヶ月内にH003-4に掲げる目標設定等支援・管理料を算定してない場合には、所定点数の100分の90に相当する点数により算定する。

  1. 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)(1単位) 245点 →221点
  2. 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅱ)(1単位) 200点 →180点
  3. 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅲ)(1単位) 100点 →90点

健保で請求する場合は、上記の点数になる。

しかし、労災の場合、「注6」の減算は対象にならないと規定があるので、減算対象とならない。

すなわち、注6に該当するリハビリ点数でも、減算でずに算定できるということです。

まとめ:労災リハビリは全て減算対象にならない

途中から同じこの繰り返しですいません…

単純に冒頭でも述べたように、健保点数表の疾患別リハビリテーション料の各規定の注4、注5及び注6(注5及び注6は脳血管疾患等リハビリテーション料、廃用症候群リハビリテーション料及び運動器リハビリテーション料に限る)については、労災では適応されません。

労災リハビリはとりあえず全て減算対象にならないと思えておいても問題なさそうです。

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  • この記事を書いた人

アドバーグ

未経験で医療事務に就職 ⇒ 一般企業 ⇒ 医療事務へ。ブラック企業を経てホワイト企業へ転職成功しました。現在は勤続10年、現役の医療事務員やっています。 刺激的な情報を発信したいと思いブログ運営中です。 犬より猫派です。 保有資格 ■診療報酬請求事務能力試験 ■医療事務認定実務者(R)試験

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